【ベイビーシアター「Gift」を終えて①〜赤ちゃんは可愛いだけの存在ではない〜】

 ベイビーシアター「Gift」無事終了しました。神楽坂セッションハウスはダンススタジオなのでお客様は普段赤ちゃんに接したことがない人がほとんどだったと思います。みんな「赤ちゃんて舞台の上でも泣かないんだ。こんなに集中力があるんだ」って驚いていたようです。
私は保育士としての経験があるので、
①信頼出来る大人が側にいる。
②食事、睡眠、排泄、暑さ寒さなどの生理的な欲求が満たされた「快」の状態である。
③強い光や音などの刺激や急激な変化を与えない。
 この3つが満たされていれば舞台の上でも赤ちゃんは泣かないという確信がありました。そしてその場に「その月齢の赤ちゃんが興味があって大好きな対象物がある」という条件が揃えば鬼に金棒です。

 だがしかし!この条件をたった1回の本番、しかも「舞台」という特別な場所で満たすには数々のプロセスを踏む必要がありました。
 まず「Gift」のリハーサルはConniちゃんとの信頼関係を築くことから始めました。初めてのリハーサルの日、私はConniちゃんに、
「Conniちゃんこんにちは。今度神楽坂セッションハウスでシアター21フェスっていうのがあるんですけど、そこでママと私と一緒に踊りませんか?」と出演依頼をしました。Conniちゃんはにっこり笑って「なんだか面白そう」と言いたそうな顔を見せてくれました。
 
スタッフ見せの日も、本番の日も私は必ずちひろちゃんのお家まで行き、Conniちゃんが寝ている時は目覚めるまで待ち「Conniちゃん今日はママと一緒にセッションハウスに行って打ち合わせしてくるね」「Conniちゃん、今日は一緒にセッションハウスに行こうね」と話をしてから一緒に行動をしました。Conniちゃんの生活リズムや体調をその都度ちひろちゃんと話し「当日はこんなタイムスケジュールで過ごせたらいいよね」と先の見通しを立てました。Conniちゃんはもしかしたらその会話を聴いて何かを感じとっていたのかもしれません。
 「Gift」を観ていない人も、観た人ももしかしたら「Conniちゃんはまだ月齢が低くて、何も分かっていないから、たまたま泣かなかったのだ」と思う人もいるかもしれません。でも、それは違うと私は思います。彼女は「全てを分かっていた上で泣かなかった」のだと思います。(続く)


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